「読書案内」カテゴリーアーカイブ

なぜなぜ生物学

9784807907458日本分子生物学会編
東京化学同人

2010年発行

「遺伝子とパソコンソフトはどこが違うのか?」「どうして心臓は左にあるの?」「クジラはどこから来たの?」などの素朴かつ本質的な疑問に,研究者が丁寧に答えてくれる一冊。

おもに家族内の会話という設定でつづられており,身近な話題を通して明快に答えが出されていく。

 

植物の生存戦略

9784022599216
「植物の軸と情報」特定領域研究班編
朝日新聞社(朝日選書)

2007年発行

動かないという生存戦略で多種多様な植物が地球上に繁栄している。発生,花芽形成,生殖,共生,進化,ホルモンなど,さまざまな視点から10名の研究者が植物に迫る。

花芽形成を起こすフロリゲンの研究,トレニアを使った重複受精の研究など,最新の話題も掲載されている。

生き物をめぐる4つの「なぜ」

978408720168X長谷川眞理子著
集英社(集英社新書)
2002年発行

動物行動学の祖であるティンバーゲンは,動物の行動の理解には4つの「なぜ」の解明が必要だと説く。

本書では,「性の存在」「光る動物」「人間の道徳性」などについて,4つの「なぜ」を解明していく。「こうなっている」という事実の暗記ではなく,「なぜ」に迫ると,生物はおもしろくなる。

これからの地球

9784062133838日高敏隆/総合地球環境学研究所編
講談社
2006年発行

気象・資源・農業・氷河・行動・地理など,幅広い研究者が,さまざまな視点から,地球環境について語る。

自然は思わぬ反応をする。温暖化や生物の絶滅は何をもたらすのか。植林・灌漑・開発・農業は,環境にとってよいことなのか。

これからの地球を考えるために,広い視野が必要だ。

進化生物学への道

9784000269896長谷川眞理子著
岩波書店
2006年発行

進化学者になるまでには,さまざまな本や恩師との出会いがあった。そのような著者自身の経験を語りながら,進化学の本質にも触れる。また,動物の行動や進化に関する本の紹介にもなっている。

「四枚カード問題」と「互恵的利他行動」,「数学的能力の進化的基盤」など,進化学の興味深い内容をわかりやすく解説している。

新型インフルエンザ

9784004310358山本太郎著
岩波書店(岩波新書)
2006年発行

これまでの感染の歴史から,ウイルス変異のしくみなど,幅広い情報がまとまっている。「ウイルスとの共生を考える医学」という生態学的な視点は興味深い。

近未来の物語であるプロローグは,日本でも鳥インフルエンザでニワトリの大量死が報道されているいま,リアルであり考えさせられる。